社長BLOG
オリジナルを必要としなくなる日
- 2010-07-28 (水)
- 社長BLOG
ソーシャルな世界にいると、年中CGM、UGCといった概念と付き合うことになる。
これは、プロが作った作品ではなく、一ユーザーが作った作品を別のユーザーが楽しむというコンテンツの一形体だ。
・プロのライターや記者ではなく、ブロガーの記事やSNSの日記を楽しむ。
・プロのイラストではなく、pixivに投稿されたイラストを楽しむ。
・プロのミュージシャンではなく、アマチュア投稿された楽曲や、初音ミクを楽しむ。
もともとこれらのCGM、UGCには、元ネタがあることが普通であった。
・世間のニュースを元に、独自の視点で日記で考察する。
・プロが書いたアニメや漫画を元に、二次創作としてイラストを描く。
・プロの曲を歌ってみたorミクに歌わせてみたなどと、元の曲とのギャップを楽しむ。
といった具合に。ところが、最近この動きに変化を感じている。
「元ネタ」すなわちプロが作ったオリジナルが必要なくなってきているのだ。元ネタ自体がアマチュアで、アマチュア作品を元に二次創作を行う。アマチュア完結型のサイクルが実現しているのだ。
プロのオリジナルを必要としないという意味では、水産で言うところの完全養殖と近いかもしれない。
※ウナギの完全養殖
http://www.asahi.com/science/update/0408/TKY201004080525.html
現在のこの動きは東方Project、ひぐらしのなく頃に、そして初音ミクが火種になった。
なかなかに強力で、底堅いし、現代の多様化のニーズにもかなっている。
今後、他の分野にも拡大していくのではないかと予想している。