社長BLOG
「混ぜるな危険」
- 2011-09-09 (金)
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混ぜるな危険
ソーシャル・ネットワークにおいて、本来交流すべきではない属性の人達を混ぜてしまうと、悪い化学反応が起きてしまうよ、ということ。
ソーシャル・ネットワークは単なるメディアと違って、その交流の輪の中にいる人達の存在というものが要素に加わる。
ようするに中にいる人達同士で交流するので、交流すべきではない人たちを混ぜてしまうと、ユーザー間でトラブルになるのだ。これが非常に厄介で、運営者にクレームを付けてくれるほうがまだ対処しやすい。お客さん同士が喧嘩を初めてしまうと、なかなか解決するのが難しい。双方から運営者に対して「私の言っていることが正しい、相手が悪いので何とかしてくれ」などと、クレームが来てしまう。運営者としてはどちらもお客さんなので対処に困ってしまう。
具体的な例を上げていうと、子育て雑誌などがソーシャル・メディア上に展開するようなケースで、この問題が起きやすい。
専業主婦とワーキングマザー、この両者は何歳でどんな教育をして、どんな遊びをさせてなどといった純粋に子どもを育てる、という面では必要とする情報に共通点が多い。もともとのメディア形態である雑誌=>読者という単方向の関係軸では、同じコンテンツで満足してもらうことができる。
しかし、それぞれ自分たちの時間の自由度や、金銭感覚、子供に対する接し方の質や量はかなり異なっている。
この人達を、同じ読者だから、という理由でソーシャルメディア化すると混ぜると、大体がトラブルになる。どちらの生き方や育て方が良いという問題ではなく、生活や仕事、時間やお金に関する価値観がそもそもずれているのだ。
紙面のレベルでは、月毎の特集で分けたり、ページを分けたりすることで対処可能だが、コミュニティとなるとそうは行かない。価値観が異なる人達が混ざると、どうしてもトラブるのだ。
雑誌だけでなくPTAなどのリアルなコミュニティでも、このような話はよく聞く。PTAの場合は立場的に主婦側が圧倒的に強いので、ワーキングマザー側がおとなしくしている、という感じで均衡状態になる。
雑誌社の事例では、今のところ交流するコミュニティを二つに分けるしか無いのだ。他の解決策はまだ見つかっていない。
これがソーシャル・ネットワークにおける「混ぜるな危険」だ。