社長BLOG
新聞社は一面トップをなぜなくすのか?
- 2013-08-27 (火)
- 社長BLOG
伝達スピードが速い、動画や画像などリッチコンテンツを扱える、紙面の量に限界がないなど、
紙の新聞に比べて、ネットは多くのアドバンテージを持っています。
新聞社は生き残りをかけて、電子新聞の提供、会員限定提供のコンテンツ配信など、ネット戦略を次々に打ち出しています。
ネットを取り込んでいくのは新聞社として当然の姿だと思います。しかし、生き残るための進化や淘汰というのは、「自分の持っている良い点を活かしつつ、新しい時代に対応する」ことです。紙の新聞が持っていた美徳まで失ってしまうのは残念です。
自ら一面トップの文化を捨てた
一番残念なのが、「一面トップ」の文化。一面トップは、その日一番の重大ニュースを打ち出し、読者にもそれを伝えます。
ビジネスパーソンが会社や取引先で
「今日の一面すごかったですね?」
このような話になれば、それは日経新聞の一面のことを指します。
これは、日本のビジネスパーソンの会報誌の役割を日経新聞が果たしていて、彼らの共通の話題作りに貢献していたわけです。
それぞれのコミュニティごとに、共通の話題を作り出す力が、新聞の「一面トップ」にはあったわけです。この素敵な文化を、新聞社は自ら捨ててしまいました。「ネット対応」「速報性」「パーソナライズ」というお題目の元。
■一面トップが無い、朝日、読売、日経
一面トップのあるネットメディア
この既存の新聞社が捨てた文化を、やっぱりいいよね~といって、使っているネットメディアがあります。これがハフィントン・ポスト。このメディア、ネット専業(紙の紙面がない)のに、一面トップがあります。
■ファーストビューはほぼ一日一記事で固定
新聞社が自ら捨てた美徳をネット専業メディアが拾うという構図は、なかなかおもしろいです。
自分は、一面トップの文化があるニュースサイトが好きです。
(編集長がお世話になっている松浦さん、応援しています)