社長BLOG
いつまで「オフィス制指工業」を続けるのか?
- 2016-03-01 (火)
- 社長BLOG
タイトルの意味についてふれる前に、
社会で習った日本の工業の歴史を振り返りましょう。
日本の工業化の歴史は、家内制手工業から始まり、工場制機械工業までとなっています。
家内制手工業
問屋制家内工業
工場制手工業
工場制機械工業
上2つが”家内”制、自分の家で働きます。下2つが “工場”制、工場やオフィスに出勤して働きます。
歴史の教科書はここまでで終わりです。
現代の働き方を表現するとしたら、「オフィス制指工業」でしょう。
10年前はオフィスOA工業の時代
10年前は”オフィス制OA工業”と名づけましょう。業務用コピー/プリンター、FAX、ビジネスフォン、パソコンなどのOA機器は家には無いものです。それらを操作して仕事をするために、会社に出勤していました。
OA機器が高価なので、工場制〜と同じように、この時代ではまだ、オフィスに集まって働くという意味はありました。
現代はオフィス制指工業の時代
現代は”オフィス制指工業”の時代です。文章を書くのはノートパソコンに”指”、コミュニケーションはタブレットとスマホをこれまた”指”で操作します。いまや電子機器はパーソナルなものになり、一通り揃えても20万円かからなくなりました。
こうなるともはや出勤しなければならない理由はありません。それでもまだ、昔の惰性でオフィスに出勤して働いています。
「顔を向き合わせなければいいアイデアがでない」「すぐに返事をもらいたい」「目の届くところにいないと管理ができない」
という、どう頑張ったって動かしようがない工場という設備に比べれば、どうでもいい理由でみんな出勤しているのです。
未来の歴史では「オフィス制指工業」は無駄なダサい過渡期の歴史として記録されるでしょう。むしろ過渡期なので歴史にも残らないでしょうね。
次は家内制指工業の時代
この次の時代はどうなるんでしょうか? 必然性のなくなった出勤をやめ、もっと重要な家族の近く、”家”で働く、”家内制指工業”の時代に進みます。
工場制手工業〜オフィス制OA工業までは、共働き(出勤)をするために保育園の充実は必要です。ただ、果たして子供をおいて両親揃って出勤するというのがいいのか?この視点で考えると、現代のオフィス制指工業はなんとも不合理で、家内制指工業に進んだほうが豊かです。
矛盾を直して自分たちにフィットさせる
日本は、家族のあり方すら変えて働いてきました。
動かすべき工場のある場所まで通勤し、それじゃ子育てができないっていうので、専業主婦や保育園のシステムを導入してきました。で今の状況ができています。
労働力が足りないから共働きでがんばれ、だけどそのためのサポート制度は遅れているぞ、ということで特に女性に負担がかかっています。家内制指工業へのステージアップは、いくらかでも状況改善になるのではないかと思っています。事業家サイドでできることです。
今の日本は、復興のためにがんばり過ぎて矛盾が生じたところを、少しずつ自分たちにフィットした状態に戻す時代にいると思います。家内制指工業も、今よりは生活にフィットすると思います。
手嶋屋では、家内制指工業ステージに到達したスタッフがいます。女性エンジニアで子供二人、すごく仕事します。
同じ価値観で、新しい工業スタイルで働いてくれる仲間と一緒に仕事をしていきたいです。