社長BLOG

新聞社のネット戦略で、最初にやらなければならないこと

新聞社がネット戦略を行う上での最大の問題点は、

年に48,000円も払ってくれる顧客が、わざわざ新聞社のホームページに来てくれているのに、「ようこそ手嶋さん」のひとことも返すことができないこと。

ばかばかしいほど当たり前のことだ。年に5万近く使っていれば、居酒屋だって名前ぐらい覚えてくれる。課金型ゲームを除いて月客単価4,000円を獲得できるネットサービスなんてそうそう多くは無い。

販売店が管理していた顧客情報を掌握するために、新聞社はヨリモやアスパラクラブなどの会員制サイトを構築していたりする。しかし実際のところこれらのサイトには総購読者の数パーセントの登録しかないのでは無かろうか?

よって、新聞社のネット戦略において最初に取るべき戦略は、

購読者の半分以上がアカウント登録してもらうようなネットサービスを、採算は度外視して作り出すこと。

となる。これをすっ飛ばしてネットサービスをやっても、ネットの世界では勝てないというのが、自分の読みだ。

湯川さん良い事書いた!「すべてのメディアはソーシャルに向かう」

湯川さんがメディアはソーシャルメディアに必然的に向かうと言う記事を書いた。

ソーシャル100%の自分にとっては、メディアがソーシャルに来てくれると商売的にも、個人的にもとてもうれしい。

すべてのメディアはソーシャルに向かう
 大変革期を迎えたマスメディア企業への提言

「すべてがSになる。」

そういえばこの言葉をOpenPNEオフィシャルガイドブックで書いた。SはソーシャルのS。

OpenPNEオフィシャルガイドブックはこれ。絶賛発売中。

湯川さんは、ソーシャルになるところまでは見通したのだが、ソーシャルになった後、どのようにして儲けたら良いかについての答えはまだでてないのではないか。

この答えを出すのが実業家の仕事だ。

・ニッチコンテンツ課金モデル
・会員クラブモデル
・ソーシャルおひねり&広告モデル

今のところ3本考えた。もっとひねり出そう。

新聞社の新ビジネスモデル【ソーシャル編】

ソーシャル研究家としては、新聞社がトライしようとしているビジネスモデルだけを論じても始まらない。

ソーシャルを活かした、新しいビジネスモデルをひねり出してみた。

ビジネスモデル1「会員クラブモデル」

これは日経新聞がやるとはまるビジネスモデルだ。前の記事で書いたが、日経新聞を読む価値の半分は「経済人はみんな読んでいる」というコミュニティ要素にあると思っている。

であるならば、このことを自覚しコミュニティを維持発展させることにあてればいいだろう。

製造業限定交流会、上場企業限定交流会、経理限定交流会、人事限定交流会など、タテ、ヨコ、ナナメに切った、交流会、勉強会、セミナーを開きまくるのだ。

上質なマッチングと、読者同士のコミュニケーションを売り物にしよう。
新聞はこのコミュニティに参加するためのチケットであり、読者が交流するためのお題になるのだ。

ビジネスモデル2「ソーシャルおひねり&C2C広告モデル」

2番目はかなり飛んでいる。まだ思考実験を始めたばかり。
ビジュアル的にはこんな感じ。

pict

記事は一般に対して無料配信する。新聞コミュニティのメンバーは、共感した記事や、一言モノ申したい記事。または、自社のPRにつながりそうな記事に対しておひねりをとばすことができる。
記事と同一画面内に、写真とID名、おひねり金額を表示させることができるのだ。
リンクも貼られているので、自分のプロフィールページに誘導することもできる。

「2010年オゾン層が危機的な薄さに」

と言う記事に対しては、コパトーンあたりが、急いでおひねりをとばせば、有利な位置に露出することができる。

企業と個人ではおひねりの額の桁が違ってくるだろうから、うまく分類してあげれば良いと思う。

個人の場合でも価値があると思っていて、
「さすがです、社長!あの記事におひねりとばしてましたね!」
という、コミュニケーションのきっかけになればいいなと思う。

新聞社の有料課金モデルは成立するのか?

米国の新聞社が有料課金モデルを始めようとしている。

うまくいくのだろうか?

有料課金というと、みんなが思いつくのはコンテンツ課金モデルだ。
月会費制にせよ、1記事5円のマイクロ課金制にせよ、どちらも共通して
「価値のある記事は、お金を払った人にだけ読ませてあげる」

と言うビジネスモデルだ。

ここで、新聞のコンテンツ課金分野において、読者が何を価値としてお金を払うか考えてみると、

1.情報の質が良い
 他で手に入らない、自分にとって価値ある情報が提供されている
 おもしろい、ためになる、気づきがあるなど
2.情報をタイミング良く、効率よく吸収できる
 配達されるので朝パジャマを着たままで読める
 面が大きいので、一気に情報を読める
 紙なので、食卓、キッチン、洗面などで気軽に読める

こんなかんじか。
 
コンテンツとしての新聞の価値は、日本では特に、紙が現場に届くと言う価値は相当高そうな気がするなぁと言う印象。
自分はコンテンツ課金における、新ビジネスモデルが成功するかどうかは、1.2.のふたつの要素にかかっていると思う。
有料にすることで、1.2.の両方を向上させることができればいいが、どうも2.を損なってしまいそうな気がしている。

たとえば、家のブラウザでは課金登録してあるから、すんなり読めたけど、会社からだとIDとパスワードの入力を求められて、コンテンツを読むのに20秒余計にかかった。

なんて事があったら、完璧にアウトだ。もう立ち直れない。
でも、なんとなくこうなりそうなんだよね。こういう対策考えているのだろうか?

ニッチなコンテンツは課金する。ほかで情報を得るのはもっと大変だから、少々不便な方法でもOK。
一般ニュースは制限しないでまきえさにする。どこよりも超便利なサイトにする。

が勝ちパターンだろう。

※実は、ソーシャル研究家としては、第三の切り口があり実はこれがキモになるんじゃないかと思っている。

既存メディアがtwitterを活用する勝ちパターンはあるか?

twitterがバリバリ来ている。既存メディアも早く食いついた。

個人的には産経新聞の「下野なう」は高く評価しているのだが、一部のtwitterコミュニティは許さなかったようだ。

ここは踏ん張ってほしかった。残念でならない。

産経新聞だけでなく既存メディアは、twitterに参入してどうすれば自メディアの活性化につながるかを模索している。

果たして、既存メディアがtwitterを活用する勝ちパターンはあるのだろうか?

自分は、既存メディアにおけるtwitterの一番の利用価値は

「既存メディアが自分の高いランクを捨てて、ユーザーと同じ目線になる」

ここにある。

「わ!コメントしたら、返事が返って来ちゃった!」
「なんだ、お高くとまっていたと思っていたけど、自分と同じ目線で話ができる相手なんだ」

と言う印象を与えるのに、twitterは一番向いていると思う。
この印象を与えて、どう収益につなげるか?がキモなんだけれど、そこはメディアの性質によってかわるので、それぞれ考える必要がある。

さてここで、新聞社のtwitterアカウントの写真を見比べてみよう。

pict

このアカウント写真で、どの写真が一番効果的か?

「既存メディアが自分の高いランクを捨てて、ユーザーと同じ目線になる」

このテーマに沿って、考えた方が良い。

あ、こうは言っているけど、誤解を与えたくないので補足を。自分は別に読者にこびをうれと言っているわけではない。「なんならプロとして読者と一対一でも議論してやるぞ」ぐらいの意気込みでぶつかってくれても良い。

読者と同じ目線でものを見て、同じ土俵で話をしてくれさえすれば良いのだ。

そうそう、このブログ書くに当たって調べたけど、

pict

こんなの良いよね。

「テクノロジーにより、ルールが変わった」既存メディアに対する問題意識

メディアに対する問題意識。
・テクノロジーの進歩によって、既存メディアの優位性が失われた
 ・スピード、配信範囲などの能力において、ある面では小学生にも負けるようになった
 ・メディア枠の独占ができなくなった
 ・読者ニーズの多様化に対応できなくなった
 ・広告の費用対効果が悪いことがばれてしまった
 ・メディアを作るコストがめちゃくちゃに安くなった
 ・生きるために、どうしても必要な情報が少なくなってきた

こうした環境やルールの変化に、既存メディアが対応できていない。

新聞社向けに話そうと思う内容はこんなところ。
・マスメディア、インタラクティブメディア、ソーシャルメディアの違いを理解しよう
・新しい競争ルール(スピード、非独占、PV/UU)を理解しよう
・意識されないメディアの価値(「信頼」「つどい」「思考停止願望」)を理解しよう
・新聞社が取るべき戦略(コスト削減、能力向上)を考えよう
・アイデア(新聞から「真聞」「深聞」へ)

OpenPNEを使ってこれらの課題をどう乗り越えるか?
一緒に考えましょう。

ソーシャルメディアが映画業界に与える影響

「Twitter 効果」にハリウッドは戦々恐々 – スラッシュドット・ジャパン

評論化のコメントや「大ヒット上映中」「感動しました!」というCMは、
だんだんあてにならなくなってきたと言うこと。

ソーシャルメディア時代の映画プロモーションは次のようになる。

1.広告宣伝費を制作費にまわし、おもしろい映画をしっかり作る

以上。

ばかな事をやっていると本当に新聞は滅びる。

自分は、100年を超える新聞社が培ってきた価値を信じ、
自社の能力を使って、これを支えたいと思っている。

この支えたい価値とは、端的には
「新聞に書いてあることは、他のどのメディアよりも信頼できる情報である」
これに尽きる。
その信頼を損なうことは、ホントにやめてほしい。

 読売新聞社が21~23日に実施した衆院選に向けた第2回継続全国世論調査(電話方式)で、比例選の投票先は民主42%が自民23%を大きく上回った。

この図は比較資料として意味をなさないんじゃないか。
どう見ても縮尺がむちゃくちゃだから。普通基準線から縮尺を変える場合にはにょろにょろを入れるんだけど入ってないし。

あるある大事典の納豆グラフもいい加減だったが、正直テレビのバラエティだから良いかと思ってた。今回はさすがに勘弁してほしい。どのメディアよりも信頼すべき新聞だし。

詳しい説明は、この記事を読んでほしい。この指摘の元ネタで、自分よりも詳しい指摘をしている。

※科学者の端くれとして、科学的アプローチを馬鹿にするような表現にはかみつこうと思う。

大手マス・メディアの信用を毀損する読売新聞の世論調査記事のニュースを掲載。日本インターネット新聞社が運営する選挙サイト「ザ・選挙~全国政治家データベース」。

日経新聞の価値は?

※アンケートを作ってみました。日経新聞を読んでいる方に、まず最初にお答えいただきたいです。

日経新聞を内容が良いからと言う純粋な理由で購読している人は何割いるだろうか?

それよりも上司や部下、取引先が読んでいて、その人達と共通の話をしたいから購読していると言う理由の方が、多い気がする。

「コンテンツの価値」 と 「ソーシャルの価値」

これも何となくソーシャル側が勝ちそうな気がする。

これまで既存メディアは、「ソーシャル」の価値に目を向けてこなかった。
むしろ「ソーシャル」な交流から逃げている気がしてならない。

既存メディアの価値も実は「ソーシャル」にあった

テレビを見るのを制限された子供が、これに反論して曰く

「テレビが見られないと、友達との話題について行けないよ、仲間はずれになっちゃう。」

こういわれて、渋々母親がテレビを認める。

人間関係を保つために、テレビを見る

これがテレビが持っている「ソーシャル」の価値だ。

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